MIXIの日記

こないだからヒマをみてはMIXIの日記の整理を。

長い文章を書いているときは思い入れがあるってのが分かる。

俺は講師をしていた。子牛ではない。一目瞭然だ。「もう(なんだよ)」とはときどき口にするが、それは鳴き声ではない。孔子でもない。なぜなら熊本生まれの日本人だからだ。格子柄より縦縞のシャツがお気に入りの阪神(本拠地甲子園)ファン。ゆえあって豪州に渡航し、こうして宇宙制覇計画を実行している。

当時の俺は割と生徒との間に公私の区別のない講師で、それが理由でクビになったこともある。ああしろ、とかこうしろとか言って権力行使することはなかった(と思う)。

ということで、10年以上の講師生活の中でも格段に記憶に残った出来事を。

そしてこのラストの部分、本当に実現したんだぜ~。ふふふ。

MIXI2008年10月20日の日記

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先週の土曜学校、俺のクラス(中3)、2時間目はまさに「学園ドラマ」だった。

毎年1回、幼稚園~中3まで全校約330人で「お楽しみ会」をやる。

そのときに俺がクラス担任してる中3クラスは「劇」をやるってのが慣例になっている。

今年もその方向で進んではいたのだが、

先週の土曜日の2時間目、

お楽しみ会の準備の時間にちょっとしたトラブルがあった。

春休み前に決定したと思われてた事項に、「否」を唱えるグループがでたのだ。

詳細は省くが、

今回の「お楽しみ会」のクラスリーダー(女子)は決定した出し物を進めたい。

反対の子達(女子)は自分たちはそれをやりたくない。

そういうことだ。(男子は賛成派だけどこの議論には加わらず。)

すったもんだの挙句、もうどうしようもないかと、

誰もがそう思って諦めかけたそのとき、

思いがけないヤツから思いがけない言葉が飛び出す。

「最後のお楽しみ会なんだから、全員でやろうぜ。いい思い出にしたいじゃん。」

どちらかと言えば女子中心に動いていたクラスで、

男子の一人、先頭を切って発言したりしないヤツがそう言って席を立って、

反対派の子たちのところに歩み寄ったのだ。

それから次第に彼女たちの心の氷も解けていき、

最終的にはみんなでやろう、ということになる。

わかる。ドラマにしちゃあとってもベタだってのはわかるけど、

これが現実に起こっちゃうと、

生徒一人一人に秘められた力の凄さを目の当たりにした気がして、

とっても感動しちゃうんだなあ。いや、感動した。

で、生徒の心が一つになったところで

締めなきゃいかんと思った俺は、

「ごくせん」の仲間ゆきえの真似をして

「よーし、中3クラス、お楽しみ会、がんばるぞ~ おおっ!」

って雄たけびとともに右手を高々と上げてみたが、

「おおっ」と一緒に挙げてくれたのはとなりにいた男の子一人。

「あ~、やのっち、今ドラマみたくしようと思ったでしょ~。」

「絶対ドラマの先生役になろうとしてた~。」

「なに、そうなの?」

「ば、ばか、そんなんじゃねえよ。」

「あ~、照れてる。」「絶対そうだ。」

「うるさい。先生がやってるんだから、お前らはついてくりゃいいんだ、ばか。」

「俺は言ったじゃん。」

「お前も『おおおおっ』って尻すぼみじゃねえか。」

「分かった分かった。もう一回やって、もう一回。」

「何言ってんだ。こんなの恥ずかしく2回もやれるか。」

「やってよ、やって。」

「しらん。」

「何だよ、やのっち、けち~。」

「けちとはなんだ、けちとは。」

ちょっと落ち着いたとき、

さっきのヒーローと二人になるときがあった。

「先生さ、今日お前に借りができちゃったよ。お前が飲めるようになったら連絡してこい。俺がおごるよ。」

「まじ?俺連絡するからね。土曜学校くるし。」

「あと何年後だよ?」

「18だから、4年後。」

「うーん、残念。そんなに生きちゃいねえな。」

「なんだよ、生きてるって。約束だよ。」

いい話じゃね??

RENCLUB/Ren Yano

REN Yano -Japanese Calligrapher gained Australian PR as an artist. In 2010 his work 'place of origin' became a national property of JPN. Also he was conferred Consul-General's Commendation on in 2016.

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