色んなことを次から次に忘れていく。
母親はずーーーっと日記をつけていたらしい。どういうふうにつけていたのかとかは知らないが、嫁に来た頃からというのであればそれなりの量があるだろう。
その日記を古いほうから引っ張り出してきては破って捨てる、という作業をこの間から始めたらしい。昨日電話したときには「あんたの手紙が出てきたよ」と言っていた。その日記帳に挟んであったそうだ。
そんな何十年にわたる貴重な記録をこの世から消してしまうなんて…という思いが脳の隅を過りはしたが、自分の書いたあくまでも個人的な日記を自分がいなくなった後に誰かに読まれるというのも嫌なのだろうと、あえて何も言わなかった。
何十年も昔のことを一人で思い出しながら、その思い出をどんな気持ちで捨てていくのか。この先もう誰もそれを共有しないし、おそらくそれは彼女自身にも言えるだろう。
俺も日々くだらないことをFB書き残してはいるが、上げられるのは誰かに読んで欲しいと思う事柄。こうして昔の話があらためて読めるのは自分としてはありがたい。それを書いた俺と読む俺との事柄の共有。
FB上のそれは自分の意思で一気に消すのは簡単。俺がいなくなれば更新もされなくなるだけ。
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