今朝はいつものようにジムに行き、サウナに入った。
大人が4人が腰かけられる大きさ(オージーだと3人?)で、
からっとしているタイプじゃなくて、水蒸気でモワモワしているタイプの。
ジャグジーがないのが残念だが、サウナだけでもあるだけ嬉しい。
サウナのガラス・ドアの前に立つと、中に人が一人いた。
人が腰かけるところに白いブリーフ一丁で万歳の状態で直線で寝ている。
もやっとしていても大体の予想がつくんだが、あの国の人のようだ。
ドアをあけると水蒸気が絡みつく。温かい空気にキュッと絞られるような感覚がいい。
しかし他人が入ってきたことにイラッとしたのか、白ブリーフ万歳爺さんは、咳払いをしながらゆっくりと体を起こして座る体制になった。舌打ちが聞こえてきそうだ。
いつも思うのだが、「常識」や「エチケット」の概念には大きく違いがある。
日本人同士でもそれに差があることは周知なわけで、国が違えば「常識」もさらに違う。
公共の場なんだからそれはやっちゃいけないんじゃない?というふうに思うことは多いが、他人を気遣うのか、個人を貫き通すのか、これはその個人によるとしか言えない。
態度は置いておいておくとして、とりあえず場所を空けてくれたのはまあ常識の範囲であろう。
さて、このサウナではいろんな人が、いろんな楽しみ方をしている。
あの国のおじさんは新聞を広げて読む。部屋中モワモワしてるんだから紙媒体はどう考えても読みづらいだろう。しかし一人二人他に人が居ても全くやめようとしない。プライベートではないサウナでの振る舞いとは俺には思えないが、問題ないと思っているからやっているのだろう。まあでもこれはそんなに大きな害があるわけではないのでイライラが溜まるわけではない。
害を及ぼす人もいる。個人的楽しみを妨害したいわけではないが、あくまでも公共の場なのだから、自重すべきである点を強調したい。
うはあっ、はあ″~っとか声を出しながら連続運動?しているのはあの国の人だ。サウナの中で運動しているから新鮮な空気がほしいのだろう、そのおっさんはしょっちゅう出はいりする。これがもう何度も何度も、なのである。
蒸気が籠って折角いい感じになっているところへそのおっさんがドアを開けるから蒸気が逃げて室内の温度がぐんとさがる。ドアの開け方もドバーーーっとあけるから始末が悪い。その行為ににあきれて、あからさまにため息をつきながら出て行っちゃった人もいた。それはそうだろう。それでも彼は個を貫く。お手上げである。
てめえの家のてめえのサウナなら好きなようにしてもいいだろうが、他人もいるのだ。頭を使えよ、と言いたくなる。「空気を読む」などという高等技術は日本人にしかできないのかもしれないが、驚くほどにイライラが溜まった俺の口からは悪い言葉まででちゃう始末。
さて、このドアをバーーーっと開けて出入りする人は結構いる。大体はオージーではない。オージーにこの手のルーズな人はあまり見かけない(もちろんジムにもよるだろう)。
こないだもおそらくあの国の人だろうという爺が、入ってくるときに、びっくりするくらい長い時間ドアを開けていた。おいおい中の蒸気を全部だしちゃうつもりなのか、ってくらい、その体勢のままなかなか入ってこないのだ。
俺は文句を言った。
そしたら「おまえは何も知らない」とかなんとか言ってきたから、いやいやいや、ここはサウナなんだから蒸気を全部逃がしたら意味がないじゃないかって言ってやった。そしたら「まだ少し温かいからいいんだ」とかぬかす。いやいやいやいや、お前は今外から来たからこれでも温かく感じるだろうが、中にいた俺からしてみれば物凄く寒く感じる。他人のことを考えられないんだったら、人がいないときに使えよ。
またあの国のおっさんで自分の身体中をすげえ勢いでバチバチ叩く人がいる。視覚的にも聴覚的にも嫌感満載だ。狭いからそのおっさんの汗って言うかなんて言うか、端にいるこっちまでバンバン飛んでくるわけだ。知らないおっさんの身体の絞り汁なんて受け続けたくないじゃん。え、受け続けたい?あ、そうなん。いやでも俺は嫌。
あと、てめえはゴム草履を履いていているからか、唾を床に吐くやつもいる。まああの国の人だろう。「ヘイ!」って思わず口からでる。そりゃもう。ダメだぞそれは、って分からせないと。他の人は素足で入ってくるんだから、唾はいちゃダメじゃん。
サウナは最小限にドアを開けてサッと入室。黙ってじっと座る。切り上げ時がきたらすっと立って、最小限にドアを開けて退室。侍になったつもりで挑んでほしい。
まあそんなこんなのサウナなわけだが、今日のその白ブリーフ爺は手洟をかんだよ。3,4回。まあ、排水溝の方に向かってやって、水も流しはしてたけど、そういう問題なのか。最初びっくりしてあ″~?!ってなったけど我慢して何も言いはしなかった。
そのおっさん、結構頑張ってなかなか腰を上げない。俺より先に入っているから、俺が先に出てしまうわけにはいかない。こんな手洟白ブリーフじじいに負けてはいられないのだ。国の威信もかかってくる。
くもっているから外の時計は見えない。15分、いや20分はどう見積もっても過ぎてるよなあ、なんて思っていたが、正確には分からない。時間を確かめに行くような行為もなんだか負けの気がするから座ったまま動けないのだ。
たっぷりの汗が体中の穴から押し出される。心臓の鼓動も速くなってきた気がする。
爺の動く音が増えてきた(俺は目を閉じている。だから聴覚を研ぎ澄ましているのだ)。じっとしていられなくなっているんだろう。それでもかなり粘る。
赤パン(俺が履いていたのは赤いボクサーパンツ)リーベンレンなんかに負けるもんかと思っているに違いない。だんだん互いの国の威信をかけた紅白我慢対決の様相を呈してきた。
身体を動かす音。おっ、ついに出るのか。いや、しばらくするとまた無音になる。
また身体を動かす音。今度はさすがに観念したろう。いや、また無音が。
あ、きたねえ、水を飲んでやがる。なんだよ、まだ居る気かよ。早くでろ。
くそー、がんばるなあ。 ああ、だんだん頭がぼーっとしてきた。
このままだと気を失ったりしないだろうな。
あ、身体を動かす音。ついに出るのか? あ、出ないんだ。そう。
などという状態を繰りかえし、閉じた瞼に花畑が見えたような気がしたとき音がした。
目を開けると、白ブリーフがドアを開けて去っていくではないか。
勝った!
俺は勝った。国の威信も守ったし、紅白パンツの闘いにも勝ったのだ。
やった、やったぞ。思わず「よっしゃ」という声がこぼれ、ガッツポーズ。
と、まったくその瞬間に若いオージーのお兄ちゃんが入ってきた。
時が一瞬止まって、微妙で変な空気が…。
めっちゃ気まずくて、早々にサウナを出た俺なのであった。
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