ところはチャツのフィットネスファースト、ボディコンバットのスタジオ。
何だかいつにも増して女性の視線が俺に集まっているきがする。まあ、おばちゃんらのタコ踊りのようなコンバットに比べればかなりマシだし、あこがれの気持ちを抱くというのも全く不思議とは言えない。まったくリズム感のないオージー(男)のインストラクターに比べてもかなりましである。どうやってインストラクターの資格が取れたのだろう、と首をかしげてしまう。
漸くオレのファンもちらほら出始めたのか、とまあそんなに悪い気はせず、いつにも増して前後左右のキックが冴え渡る。
終わってスタジオを出たあと、あちこち筋トレマシンを流しーの、バイブレーションマシンにも乗りーの。なんだか人目が気になる気もしなくでもないが、誰かがよってくるわけでもなく、特に気にもせずに、本日の運動に満足してロッカールームへ。そしてシャツとシューズ、靴下を脱いでサウナへ。汗をたっぷりかいて気持ちがいい。
と、おじいさんがドアを開けてサウナルームに入ってきた。「Hi」と軽く声を掛け合う。
と、こちらを見た彼が膝をたてて運動会座りをしているオレの股間を指さす。
「はい〜???」と不審な声を押し殺して、オレも自分の股間を見る。
と、そこからはいつもお洒落なユニクロのパンツが結構な面積で顕になっているではないか!! 「えーーーーーーーーーっ」
人は生きている間に3度(生まれた時と、結婚式と、葬式)注目される瞬間があるらしい。生まれた時に関してはもう終了してるので俺に残されているはあと2つなのだが、その内の一つを使ってしまったのだった…。
結婚式の分と葬式の分、どっち??
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