白

6回目の個展をシドニーでやったのときの作品です。

タイトルは「ピュア」

なんかちょっと可愛い感じに仕上がりました。

（神奈川の友人所有です。）

今でも金には困っていますが、

このころはもっともっと困ってて、

真冬の朝5時半とかに家を出て、寿司工場に巻き寿司作りに行ったりしていました。6時から巻き開始なんです。

で、怒鳴られるんですよ、寿司工場。

寿司職人、恐いんですよ。

仕事を覚えるまでの最初の1週間くらいは本当に毎日毎日怒鳴られっぱなしで、普段から怒鳴られ慣れていないから、すっごいブルーはいりまくりでした。

もちろん口答えはできないので、自分の中で解決を図らなければならなかったんですが、僕の採った方法というのは…

「くっそー、お前二次方程式の解の公式言えないくせに!」

「くっそー、お前円周率下20桁まで言えないくせに!」

「くっしー、お前口語文法の形容詞の活用言えないくせに」

と、何とも僕の性格の悪さがほとばしってはいるんですが、とにかく怒られるたびに心の中で呪文のようにそんなの唱えていました。何とかして自分が優位に立てるポジションを探し、それによって心のバランスをとろうとしたんです。

じゃないと、キレていたと思います。

だって、すっごい言い方なんだもん。

とにかく見返してやんないと収まらないので、ありったけの反骨精神?!を爆発させて寿司巻きロボットと化して3週間、周囲をごぼう抜きして昇格しました。

で、6週目で体調を崩して倒れ、あえなく退社。

馬鹿なので頑張る限度が分かんなくて…

自分の力で生きていくってのには、色々いやなことが付き物ですが、何とか乗り切れるように頑張りましょう。

「白」と何の関係もないじゃん…